口臭とは

人と会話するときなど、「自分には口臭があるのでは」と不安を持つ方が多いようです。厚生労働省の保健福祉動向調査(1999年)では、約3.3万人のうち約10%が「口臭が気になる」と回答しました。気にする人が多い一方で、逆に無自覚な人も多く、社会的な健康問題といえるでしょう。ここでは、口臭の主な原因と対策について考えます。

●口臭の主な原因

・舌苔
口臭の原因のおよそ6割を占めるといわれるのが舌苔(ぜったい)です。これは、口の中の粘膜がはがれ落ち、舌に溜まって白く腐敗したもの。舌苔を予防するためには、食事の時に歯で食べ物をきちんと噛むことで、舌をきれいな状態に保つことです。

・歯周病
悪臭の原因は、硫化水素やメチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物です。中でも歯周病菌は、より悪臭の強いメチルメルカプタンを大量に発生させます。口臭の原因となる歯周病を予防するためには、半年に1回程度歯科を受診して対策を講じることが大切です。

・食事
食べ物を原因とする口臭もあります。例えばニンニクを食べると、アリル化合物、セレニウム化合物などのガスが腸から肺へと排出されて口臭の原因となります。

・内臓疾患
健康な人の場合、肺から100種類以上のガスが排出されるといわれます。腸内に溜まったガスは血中に吸収され、その多くは肝臓で分解されるので、健康な人なら口臭の原因になることはありません。ただし、肝臓病がある場合、悪臭が肺から排出されることがあるようです。また、胃が悪いと口臭の原因になるといわれますが、ほとんどは誤解だといえます。ただし、胃食道逆流症(逆流性食道炎)などの消化器疾患の場合、口臭の原因となることがあります。その他、鼻の病気や扁桃腺炎などが原因で口臭を感じることがありますが、単なる思い過ごしであることも多いので、まずは十分に検査を受けることが大切です。

●口臭への対策

・口臭の最大の原因といわれる舌苔は、唾液の分泌が少なかったり、病気や加齢によって舌の運動機能が低下することでつきやすくなるといわれます。応急処置としては、舌ブラシなどで舌苔を取り除くこと。また、唾液の分泌を促すためにガムを噛んだり、水分補給をこまめにすることも大切です。
・歯の根元に白い汚れが目立つ人は、歯垢が原因の口臭に注意が必要です。ていねいな歯みがきを心がけましょう。
・歯周病で歯ぐきが炎症を起こしていると、臭い物質が発生する可能性が高くなります。定期的に歯科を受診し、歯ぐきのケアをきちんと行いましょう。
・ニンニクなど匂いの強い食べ物、タバコやコーヒーなどの嗜好品が原因になることがあります。人と接する機会がある場合は、事前の食事や喫煙などにも注意が必要です。