ロコモティブシンドロームの予防と対策

いつまでも健康で活動的な生活を送るには手足の動きが制限されず、自分で歩けることが大切です。そのためにはロコモの予防を普段の生活で心がけましょう。

●食事による予防

栄養をバランスよく食事で摂ることはさまざまな疾病を予防し健康を維持するために必要でロコモの予防にも大切なことです。1日の食事で5大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂るようにしましょう。肥満はロコモの原因となり得る場合もありますが、ダイエットによって低栄養となっては骨や筋肉の量が減るので注意が必要です。ロコモ予防を意識した食事内容にするには、骨や筋肉を作る栄養素やその助けになるビタミン・ミネラルを摂るようにしましょう。骨を強くするために最も重要な栄養素はカルシウムです。またカルシウムの腸管からの吸収を助けるビタミンD、体内に取り込んだカルシウムの骨沈着の際に必要なビタミンKを併せて摂るとより効果が期待できます。そして筋肉を強くするためにはたんぱく質を摂りましょう。たんぱく質の分解や合成を促進するビタミンB6を一緒に摂るとより効果が期待できます。エネルギーの素となる炭水化物や脂質が不足するとたんぱく質がエネルギーの生成に使われるため、炭水化物や脂質も不足のないように摂るよう心がけましょう。軟骨の減少を抑えるためにはコラーゲンやコンドロイチン、ヒアルロン酸を含む食材を取り入れるとよいでしょう。
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●運動による予防

まずは日々の生活の中で歩くことを意識してみましょう。毎日歩くことは筋力を上げることにつながり健やかな足腰の維持が期待できます。運動としてのウォーキングが望ましいですが通勤や買い物のために歩くことでも効果は見られます。1日に30分程度の歩行を習慣づけましょう。その他に手軽に取り組めるものとしてラジオ体操やストレッチがおすすめです。ストレッチによりからだが柔軟になると日常の動きがスムーズになり転倒予防になります。膝や腰に痛みのある人や肥満気味の人は水中ウォーキングや水泳がお勧めです。また日本整形外科学会はロコモ予防のトレーニングとして片足立ちとスクワットを勧めています。片足立ちはバランス機能の維持の助けとして転倒防止に繋がり、スクワットは足の筋力をつけるのに効果的です。日常的に継続することが難しい場合は自分に合った運動を週に3~4日、1日に30分ほど、時間を見つけて行ってみるだけでもよいでしょう。限られた時間で行う場合は下図の体操がおすすめです。腰痛や座骨神経痛、足の痛みの軽減や予防になります。

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●運動機能が低下してきたときの対策

関節や背中、腰などに痛みが出て動作に支障が出てきたときは、痛みを取ること、症状を進行させない対策をとりましょう。疾患が原因になっていれば治療が必要です。整形外科などの専門家に相談するとよいでしょう。治療には湿布や電気マッサージなどの物理療法や薬の服用などさまざまな方法があります。痛みを我慢せずに受診することがおすすめです。症状に適した運動や日常生活のアドバイスを受けられる場合もあります。症状によっては外科的な手術を受ける場合があります。年を重ねていくことは止められず、骨や筋肉を若いころと同じ状態に戻すのは難しいことです。今あるからだの状態をできるだけ維持できるよう、バランスのよい食事や苦痛にならない適度な運動を取り入れた生活を送り、いつまでも自分の力で動けるようにありたいものです。