夏・からだの状態

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●温度差の影響

昨今はエアコンの普及により、特に夏の間、室内と室外の温度差が大きくなってきています。家の中やオフィスではエアコンで調整された気温、家の外では30度を超える気温、また電車や商業施設などの中では、混雑を想定してかなり低めの温度にエアコンが調節されている場合もあります。このように夏の間、温度差がある環境への出入りを繰り返すことにより、自律神経が乱れがちになります。自律神経は、交感神経と副交感神経という2つの神経から成り立っています。覚醒している状態では交感神経が優位に働き、リラックスしている状態では副交感神経が優位に働きます。通常の状態では、交感神経と副交感神経は、自律神経の働きにより自然にオンオフを繰り返して、からだの調子を整えています。しかし、現代の夏のように、温度差が激しい環境にからだがおかれると、自律神経の乱れにより、交感神経と副交感神経のオンオフの入れ替わりがスムーズに行われなくなりがちです。そうすると夏の間、内臓の働きが悪くなる、疲れていても夜眠れない、朝に気持ちよく起きられないといった状態になり、からだの疲れにつながります。

●エアコンによる冷えすぎの影響

体調に合わせた温度に設定できるともかぎらない室内環境では、さまざまな要因から冷え過ぎになりがちです。からだが冷やされると、血液の循環が悪くなり、滞りがちとなります。血液の循環が滞ると、からだのすみずみの細胞まで酸素や栄養素が運ばれなくなり、二酸化炭素をはじめとする体外へ排泄すべきものの運搬が滞り、肝臓や腎臓の解毒作用にも影響がでます。また血液の循環が滞ると、リンパ、ホルモンなど他のすべての循環に悪影響がでて、ひいては自律神経の働きにまで害がおよび、からだの不調・疲れへとつながります。

●高温・高湿度による影響

からだは高温になると体温を気化熱で下げるために汗をかくので、体内の水分を早く失いやすくなります。また、高温下においては、細胞が酸素をより多く取り入れようとするため呼吸が早くなり、疲れやすくなります。気温が30℃を超える頃から、からだにこのような影響がでるようになります。

●紫外線による影響

紫外線は、からだに多大な影響をおよぼします。皮膚・髪への影響はよく知られていることですが、目への悪影響もあります。また紫外線を浴びることにより生じる活性酸素を、体内で処理してくれる抗酸化作用のあるビタミンAやEをはじめとする抗酸化物質が使われ、体力が消耗され疲労となります。さらに紫外線により発生する活性酸素が、免疫力を持つランゲルハンス細胞にダメージを与えることにより、免疫力が低下するとされています。

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●冷たいものを飲む影響

高温・高湿度のもとでは、冷たい飲み物を飲みたくなりますが、冷たい飲み物により消化器官、内臓全体に、少なからず負担がかかります。冷たい飲み物の多量摂取により、まず胃液が薄まり、消化酵素が働きにくくなり、胃の消化力が弱まります。胃の消化力が弱まると、栄養素を吸収する大切な器官である十二指腸・小腸にも影響が及び、吸収できる栄養素が減ってしまいます。また、胃、十二指腸、小腸で十分な消化・吸収がされなければ、消化不良からおきる下痢になる場合もあります。また、冷たいものを胃にいれると、胃の血管に流れる血液が冷えた状態となり、胃の収縮が弱くなり、胃の働きが悪くなってしまいます。このように冷たいものを飲むことは、からだへの負担がとても大きいのです。