チャレンジを楽しむ
バランスのよい食事、質のよい睡眠、適度な運動が心身の健康に大切なように、チャレンジを楽しむことがウェルビーイングには大切です。
●チャレンジはウェルビーイングの大切な要素
心身の健康には栄養のバランスが取れた食事、質のよい睡眠、適度な運動が欠かせないことなど、数十年前にはまだ広くは認識されていませんでした。またダイエットも体重を減らすことが唯一の目標とされ、筋肉の重要性や基礎代謝を高めることなどはあまり知られていませんでした。ウェルビーイングにおいても、幸せになるための共通要素については今まさに研究が進められていて、これからより明らかになり広く知られるようになると思われます。
幸福感に影響する心的要因を調査※した結果では、幸福感に大きな影響がある要素の一つは、自分の能力への自信、社会の中での自分の存在意義、個人的な成長や自己実現だったということです。さらに別の調査※では、日常的な目標と人生の目標が一致している人は、人生の満足度が高いということもわかっているそうです。幸福感にはさまざまな形があるものの、調査研究によるとそこには一定の共通要素があるようです。自分がチャレンジしていることがあり、そのチャレンジに長期的・短期的な目標があるということは、幸福感を高めるらしいのです。
※調査「幸せのメカニズム 実践・幸福学入門」P126 株式会社講談社
●喜びにつながるゴールを設定する
趣味やスポーツに取り組むとき、自分なりのゴール設定をすると充実感が違ってくるかもしれません。「週2回でまずは、半年続ける」といった頻度・継続的な目標、「◯◯をできるレベルになる」といった質的目標、「発表会に出演する、大会に出場する」のようなイベント的目標、「◯級に合格する」という資格的目標など目標設定はさまざまです。できれば数年かけて達成を目指す長期的な目標を設定し、その達成のための中期的、短期的な目標があり、さらに今週、今月といった単位の目標があると、取り組みが現実的になるでしょう。赤ちゃんや子供の成長を見るのはとても嬉しいもの。同じように自分の成長が目標達成という見える形でわかることで、大きな喜びを感じられるでしょう。目標を達成していくには、精神的、体力的、時間的にさまざまなチャレンジが伴ってくる場合が多いと思われますが、だからこそ得られる喜びや達成感は大きく、結果としてウェルビーイングに結びついていくことでしょう。チャレンジを始めるのに遅すぎるということはなく、自分が自分にチャレンジしていくという気持ちをもつことが、まずは第一歩かもしれません。
参考:「幸せのメカニズム 実践・幸福学入門」株式会社講談社、「精神科医が教えるストレスフリー超大全」ダイヤモンド社