ポジティブ習慣

自分の気持ちや幸福感を自分でコントロールするには

●習慣が人をつくる

人が習慣をつくりますが、習慣によって人はつくられます。日々口にする言葉や書く言葉が将来の自分をつくっていきます。無意識のうちに「あー疲れた」などと言っていると、からだは疲れていなくてもあたかも疲れたように感じ、それが習慣化しいつも疲れているような感覚になりかねません。仕事や作業に一区切りつけたときは、「よく頑張った」「よく頭をつかった」「全力をつくした」「よく働いた」「〇〇を達成できた!」などポジティブな表現を声にだしてみましょう。挨拶も「お疲れさま」ではなく、「お元気そうですね!」など前向きな表現に変えていくと、自然と笑顔になり新たなエネルギーが湧いてくるでしょう。

●ポジティブ日記とポジティブつぶやき

よく知られている幸福研究の一つに「修道女の日記」研究※があります。1930年代に同じ修道院で暮らす修道女が毎日書いていた日記を分析・追跡調査をした研究です。その研究によると前向き、幸せな言葉を使って日記をつけていた修道女は、そうでない修道女に比べて平均9年長生きしたということです。修道院という同じ環境で同じような生活を送っていても、ものごとの捉え方は人それぞれで、その捉え方が日記に表出しているとすれば、日々の出来事をポジティブに捉えていた修道女たちが長生きしたといえるでしょう。ポジティブな日記をつけることで人生の歩み方は徐々に変わっていくのかもしれません。
一日の終わりに、ポジティブ日記をつけることがおすすめのようです。ネガティブなことがあっても1行だけにとどめ、小さなことでもポジティブなこと2〜3個を箇条書きにし、「今日もいい一日だった」という表現を添えておきます。さらに眠りにつく直前にその日のポジティブな出来事をいくつか言葉にだしてつぶやいてみましょう。脳内はポジティブモードになり幸せな眠りにつくことができます。

※ケンタッキー大学デービッド・スノードン研究チーム(1980年代)による調査研究/「デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義」に記載

●ピグマリオン効果

ピグマリオンとはギリシャ神話にでてくる王の名前です。自分で彫った理想の女性の像に恋焦がれたピグマリオンの願いを神が聞き入れ、像を人間に変えたという神話から、「願えば思いは実現する」=「人間は期待された通りに成果を出す傾向がある」ことを「ピグマリオン効果」と呼びます。例として教育現場での研究調査では子供にポジティブな期待をかけると、その期待どおりに成長するという報告があります。
私たちは自分に期待をかけているでしょうか。「私はこの仕事で成功して〇〇になる」「私はすごく美しい80歳になる」「私はケーキを焼く達人になる」など、将来の姿を描いて自分自身に期待をかけてみる。そしてその期待はいっときに留めるのではなく、継続的にかけ続けていきます。自分に期待をかけても他の人には迷惑にはなりません。ポジティブ日記に書き続けるのもよいかもしれません。自分に期待できる人生はウェルビーイングへとつながっていくことでしょう。

参考:「精神科医が教えるストレスフリー超大全」株式会社ダイヤモンド社、「幸せのメカニズム(講談社現代新書)」株式会社講談社、「デンマーク幸福研究所が教える「幸せ」の定義」株式会社晶文社