ステイホームをヘルシーに

在宅の日常を、気持ちよく過ごすために気をつけたいことは。

●リズムある生活を

通勤や外出が少ないと、何時までに何かをするというタイムスケジュールが減り、起床時間、食事時間、就寝時間が流動的になりがちです。しかし、起床、食事、睡眠といったからだを維持していくのに不可欠な時間が毎日違うと、からだ全体の健康を司る自律神経のバランスの乱れを招くことになりかねません。自律神経は日中活動時は交感神経が優位になり、夜間休息時には副交感神経が優位になることで、からだをリラックスさせ、さまざまなからだ内部の働きを整えます。しかしこの切り替えがうまくいかないと疲労感、倦怠感などのからだの不調につながります。また起床時間、就寝時間を規則的にすることは心の安定や老化に関係するホルモンの分泌を促すことにも関係します。朝起きたらカーテンを開け、外光を見るとよいでしょう。外光を見ることで「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が促進され、そしてセロトニンの分泌は主に夜に分泌される「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンの分泌を促進します。質の高い睡眠を得ることは、からだにとってとても大切で、規則的な起床・就寝時間が、健やかで気持ちのよい日々を送ることにつながっていきます。

●コミュニケーションを日常に

人と直接会うことが減り、気づくと一日誰とも話していないことがあるかもしれません。人との交流が少なくなり、孤独やストレスを感じやすくなることも。家族や友人と「話す」コミュニケーションを日常の中に意識的に組み入れてはいかがでしょうか。離れて暮らす家族と毎日決まった時間に短い時間でもオンラインで顔を見ながら話す。3日に一度は電話で話すなど、頻度と時間を決めるとお互いにコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。友人とも「オンラインお茶」などを定期的に設けて、顔を見ながら話す機会をもつとよいでしょう。会話だけでなく一緒にストレッチや筋トレを行うと、運動不足の解消にも。また同居の家族とは夕食を一緒に食べ、夕食中はスマホやテレビをオフにすれば、自然と会話をする時間が増えるでしょう。コミュニケーションは自然に生まれるものではなく、意識的に行うことと捉えて取り組むのがおすすめです。

●運動習慣を取り入れて

通勤や外出時の歩行が減り、運動量が激減していることも。運動はダイエットや筋肉の維持増強だけでなく、からだ全体の生きる力、自律神経、心肺機能、循環器系の機能維持に密接に関係しています。運動不足は老化を促進し、免疫力の低下にもつながりかねません。ステイホーム中は自分で時間管理がしやすくなる絶好の機会と捉え、運動習慣を生活に取り入れるとよいでしょう。始めやすいのはウォーキングや軽いジョギングです。朝・夕などできれば毎日同じ時間に行うことで継続しやすくなるでしょう。季節の移り変わりとともに変わっていく木々や花の変化、日々変わる空の色や雲の形といった自然の風景を見る楽しみもあります。

参考:「50代からの老いない体のつくり方」株式会社三笠書房、「自力で免疫力を上げる40の法則」株式会社宝島社

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