肌と生活習慣

肌のバリア機能、常在菌の状態には、スキンケア、睡眠、食事、運動、ストレスコントロールなどが密接に関係していますので、生活全体を見直していきましょう。

●スキンケア

すこやかで美しい肌には、適切なスキンケアが大切です。肌は自ら汚れを落とすことはできないので、朝晩に肌の汚れをおとし、そして汚れを落としたあとは、肌をすこやかに保つうるおいを補給することが、スキンケアの主な目的です。しかしながら、洗顔に熱心になるあまり、肌をゴシゴシとこすって過剰な刺激を与えると、肌表面の角質層に負担をかけてしまいます。またピーリングなどで、肌がまだ必要としている角質層をはがしてしまうことには、注意が必要です。洗顔は肌表面の汚れを優しく落とすものとして、肌に過剰な刺激を与えないように行いましょう。また、うるおいを与えるスキンケアも肌の状態に合わせて、行うのが望ましいのです。例えば夏の汗や皮脂の分泌が活発な時期にクリームなどを大量につけることは、かえって肌トラブルの原因になります。環境や体調に合わせて、肌が必要としているうるおいを与えていきましょう。

●食事

肌の状態はスキンケアのみならず、食事、睡眠、運動などの生活習慣と深く関わっています。
食事は、日々の生活エネルギーを得るだけでなく、からだの原材料となるものです。すこやかで美しい肌のためには、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、ファイトニュートリエントをバランスよく摂りたいものです。肌は、コラーゲンなどのたんぱく質でできているので、良質のたんぱく質をとることがとても大切です。卵や脂肪の少ない赤身や胸肉、魚を選ぶとよいでしょう。また脂質はとりすぎると肥満の原因になりますが、細胞やホルモンの原材料として欠かせません。植物性の良質な油を適量、摂るよう心がけましょう。ビタミン、ミネラル、ファイトニュートリエントは、肌の酸化を防ぐことにより、シミ、シワ、たるみなどさまざまな肌悩みの対策になります。新鮮な野菜や果物から、摂ることを意識しましょう。また、食物繊維や発酵食品を積極的に摂り、腸内環境を整えることは、肌の酸化や糖化を防ぐのによいとされます。

●睡眠

肌の新陳代謝を促す成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されるといわれます。入眠後、約3時間以内に成長ホルモンが分泌され、細胞分裂が進むとされますので、最低でも6時間は眠りたいものです。ぐっすりと眠る質の良い睡眠をとるためには、眠る前の環境、寝ている間の環境を整えるとよいでしょう。眠る前には照明を落とし、スマートフォンやパソコン、テレビの視聴は早めに止めて、静かな音楽を聴き、リラックスできる香りを楽しむなどして、心身を落ち着けてから横になってみましょう。またパジャマは、からだを締め付けないものを、寝具は清潔で感触の良い、自分に合ったものを選び、寝ている間にストレスを感じないようにするなど、美肌のためにも睡眠時間を快適に過ごせるよう工夫してみましょう。

●運動

デスクワークなどで同じ姿勢を続けていると、血流やリンパの流れが滞りがちです。血流やリンパの流れが滞ると、頭痛や肩こり、腰痛、ストレス、自律神経の乱れといったからだの不調のみならず、肌トラブルも招きかねません。ずっと同じ姿勢を続ける中でも、1時間に1度程度は、立ち上がって軽く首、肩、腰を回すなどのストレッチをしてみましょう。また、移動は徒歩・階段を心がけ、できるだけ全身の血流を促進することを心がけましょう。運動して筋肉が動くと、全身の血流やリンパの流れが促され、顔色がよく、肌がつややかになります。運動をしたあと、肌に透明感が感じられたことがあるかもしれません。すこやかな美しい肌には、運動も大切です。ストレッチ、ウォーキングなど日常でできることを続けていきましょう。

●ストレスコントロール

人間関係や仕事などでストレスがあると、ニキビがでる、肌色がくすむ、シワが増えるなど肌トラブルにつながることも少なくありません。ストレスが増えるとからだの中に活性酸素が増え、肌の老化を進めてしまいます。ストレスにより免疫力が低下するとアクネ桿菌が増殖してニキビができる原因になる、ストレスで血行が悪くなり、肌のターンオーバーが遅くなり顔色がくすむことにもつながります。このようにストレスは肌に多大な悪影響を与えます。ストレスの原因を完全に取り除くのが難しい場合は、スポーツ、趣味、外出などで意識的にストレスを忘れられる時間をつくり、ストレスをコントロールしていくことが美肌には大切です。