シミができるメカニズム

肌が紫外線を浴びると、表皮にある色素細胞(メラノサイト)がメラニン色素を作り出します。過剰なメラニン色素は肌のターンオーバーと共に排出されますが、表皮に蓄積されて沈着してしまうことがあります。それこそが、シミの正体です。紫外線の他にも、外的刺激やストレス、ホルモンの変調などもシミの原因となることがあります。

肌が紫外線を浴びると、肌内部を守るための防御反応として、メラノサイトがメラニンを生成するための酵素・チロシナーゼをつくり出します。さらに、チロシナーゼがメラニン色素の元であるチロシンを酸化させることで、メラニン色素が生成されます。通常、メラニン色素は肌のターンオーバー(新陳代謝)によってアカとしてはがれ落ちますが、老化などさまざまな原因で代謝のリズムが乱れたり、メラニンが過剰に生成された場合はスムーズに排出されず、角質層に沈着してシミ・ソバカスとなってしまいます。

最近注目されている“居座りシミ”とは?

最近の研究で、過去の紫外線ダメージを原因とするシミの存在がわかってきました。これが、“居座りシミ”と呼ばれるものです。多くは30~40代頃から薄いほくろのように現れ、次第に濃くなっていくことが特徴で、その原因は過去に浴びた紫外線の蓄積です。今現在は紫外線対策をしっかりしていても、過去に浴びた紫外線により肌細胞がダメージを受けていた場合、肌細胞はその記憶をとどめており、その影響でメラニンが過剰に生成されることがあるのです。


このように最近の研究では、シミの原因としてエンドセリンが大きく関わっていることがわかってきました。最新美白ケアでは、シミのできるメカニズムにおいて、メラニン生成を促す情報伝達物質、エンドセリンの働きを抑制することが大切だと考えられています。

シミのお手入れ

シミを防ぐためにもっとも重要なのは、日焼け止めなどで紫外線対策をしっかりと行うこと。また、メラニン色素の合成を抑制する「美白有効成分」を配合した美白化粧品で、年間を通してお手入れすることが大切です。また、肌のターンオーバーをすこやかに保つため、栄養バランスの良い食生活や、睡眠をしっかりとる、ストレスを溜めないなど、日常生活の中でも心がけましょう。からだの中からのシミ対策としては、抗酸化効果のある栄養素(ビタミンCをはじめとするビタミン類、ファイトニュートリエントなど)をしっかりと摂ることも効果的です。


 

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