白髪と睡眠・ストレス

●睡眠と白髪

髪をつくるのに関係する成長ホルモンは夜間睡眠中に分泌されます。髪をつくる毛母細胞の細胞分裂が活発になるのは午後9時頃がピーク、髪が最も成長するのは午後10時〜午前2時頃とされます。髪は夜につくられるといえるでしょう。
睡眠には深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠の2種類があり、睡眠中はこの二つが交互にやってきます。レム睡眠中はからだは休んでいても脳は寝ていない状態、ノンレム睡眠中では脳は休息状態にあります。髪にとってより重要なのはノンレム睡眠で、入眠後最初にやってくるノンレム睡眠のときに成長ホルモンはもっとも多く分泌されます。成長ホルモンは若い頃には多く分泌されますが加齢に伴って減っていきます。必要な睡眠時間には個人差がありますが一般的には6〜8時間が目安で、睡眠不足が長期間続くと毛母細胞の細胞分裂が低下、頭皮の血流が悪くなるなど髪の成長への悪影響が心配されます。白髪予防では睡眠の質を大切にしたほうがよいでしょう。

●ストレスと白髪

毛根の細胞は免疫系の細胞と密接に関わっているといわれ、ストレスで免疫細胞が暴走すると毛根にある毛髪の幹細胞が影響を受けるとされます。代表的な例が自己免疫疾患の一つとされる円形脱毛症です。毛根の細胞が攻撃されるメカニズムについてはまだわかっていませんが、ストレスと円形脱毛症が関係していることは医療現場で指摘されています。
毛根にある色素細胞が攻撃されると一時的にメラニンがつくられなくなり白髪につながること、ストレスによって頭皮に炎症が発生すると抜け毛や白髪につながることが報告されています。ストレスは睡眠の質や食生活、運動習慣など生活全般に影響を及ぼすことが多く頭皮や髪への影響も大きいといえます。ストレスが弱まり頭皮や髪の状態が元に戻ることが望まれます。

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参考:「「女性の薄毛・抜け毛」お悩み解消BOOK:女性頭髪専門医が教える、本当のヘアケア」株式会社主婦と生活社、「印象は髪がすべて 大人髪のトリセツ」株式会社KADOKAWA

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