不調肌の原因
なんとなく肌の調子がすぐれないと感じるとき、その原因はどこにあるのでしょうか。
●ホルモンバランス
女性の肌は、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の二つの女性ホルモンから大きな影響を受けています。
黄体ホルモンは、生理前に分泌されるホルモンで、皮脂分泌を増やしニキビやシミをできやすくさせ、体内に水分をためてむくみや便秘になりやすくさせ、イライラのもとにもなります。この時期は肌トラブルが起きやすく、肌のみならず体調も不安定になりがちです。
一方、卵胞ホルモンは生理後に分泌されるホルモンで、肌をみずみずしくつややかにうるおいをもたせる働きがあります。卵胞ホルモンの分泌は生理の始まる思春期ごろから急激に増えて30代後半から減り始め、更年期(45歳~55歳)には急激に低下します。よって、卵胞ホルモンの分泌が減る更年期以降には肌のうるおいが感じられにくくなり、肌がカラカラに乾くような激しい乾燥や透明感の低下、肌色がすぐれない、たるみが進むなど、これまでには感じなかったさまざまな肌の不調を感じることが多くあります。
●ストレス
仕事や人間関係など日常的にストレスが多いと、肌の不調につながりやすくなります。ストレスを感じるとストレスに対抗するために副腎皮質ホルモンが分泌され、それに伴い体内に活性酸素が発生します。活性酸素は細胞を傷つけ、シワ、タルミなどの原因となります。また、ストレスによって免疫力が低下すると常在菌であるアクネ菌が繁殖して、ニキビができやすくなります。ストレスによる全身の緊張で血管が収縮し血行が悪くなり、顔色が悪くなり肌の新陳代謝のサイクルが長くなります。ストレスは単に気持ちがイライラするだけでなく、このように肌の不調と密接に結びついています。
●生活環境
肌は季節や生活環境から大きな影響を受けます。夏はエアコンがきき乾燥した室内環境と高温多湿の室外環境とのギャップ、冬は暖房がきいて乾燥した室内環境と低温低湿の室外環境とのギャップ。このように季節によって大きく異なる環境下で、肌はストレスを受けて不調になりがちです。例えば室外で汗を大量にかいたあと、エアコンがきいた室内で肌が急激に乾燥にさらされると、肌表面のうるおいがうばわれ乾燥による肌あれなどがおきやすくなります。また、1年を通して戸外にいる事が多かったり、室内の窓際や車中などで紫外線を浴びつづけることも、肌の不調につながる原因になります。