肩こりの原因

四十肩、五十肩とよばれる肩の痛み、慢性的な肩こりを抱えている方は少なくありません。

●血行の影響

肩こりは、首から肩甲骨にかけてこわばり、疲れたような感覚があり、動かすと痛みが生じるような状態を一般的にいいます。首から背中につながる筋肉、肩甲骨と背骨の間にある筋肉などがこわばっている状態です。これらの筋肉が緊張自体になると血行が悪くなり、疲労物質が筋肉にたまることで、肩から背中にかけて不快な感じになるのです。そのため、全身の血行が滞っていると、肩にも影響がでてきます。もともと血行があまりよくない冷え性の人、普段からあまりからだを動かさない人は、肩こりも感じやすい傾向にあります。

●加齢

肩関節周辺の筋肉や靭帯が加齢によって変化し、炎症がおきると痛みを引き起こし、いわゆる五十肩となります。五十肩には個人差がありますが、まず肩関節の痛みがあり、半年ほどでその痛みは軽くなりますが、その半年ほどの間に肩関節の動きが悪くなることが多くみられます。この間は、腕の動きが制限され、腕を上げるといった動きができなくなります。このように腕の動きに支障がでる要因として、肩の関節と関節包(関節を覆っている袋)が癒着していることが多くみられます。五十肩は1~2年で自然に治ることがほとんどですが、腕を上げられないと日常生活に支障がでるため、無理のない範囲でストレッチなどをして、対策をとります。
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●筋膜のよじれ

最近注目されているのは、筋肉を包む薄い膜である「筋膜」です。筋膜は、筋肉の収縮にあわせて動き、近隣の筋肉同士が摩擦を起こさず、なめらかに動くようにサポートしています。筋膜は、コラーゲン繊維とエラスチン繊維でできています。正常な筋膜は、コラーゲン繊維とエラスチン繊維が、ネットのように平らな状態で筋肉をおおっています。しかし、偏って筋肉を使ったり筋肉を使いすぎたりすると、筋膜のよじれにつながり、筋肉が自由に動けなくなり、そのよじれは、他の筋肉にも影響を及ぼします。よじれた筋膜をほぐして、肩こりを改善することに関心が寄せられています。

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