抗糖化を目指して

食事の内容や食べるタイミングなどでできる糖化対策があります。

●糖質量を「見える化」する

体内組織の糖化は糖質の過剰摂取から始まるとされます。糖質はからだに必要な栄養素ですが、まずは摂りすぎないことが大切です。ご飯やパン、麺類、芋類、果物、お菓子、甘い飲み物などをどれくらい摂っているか、1日の食事内容を全て書き出してみるのもおすすめです。書き出す時に見落としがちなのは、果物やドライフルーツ、芋類などの糖類です。これらも含めて書き出すとよいでしょう。
また、フルーツサンドイッチ、焼きそばパン、おにぎりとマカロニサラダ、ご飯と麺のセットなど、糖質に糖質を組み合わせた料理やメニューで、意識せずに糖質を多く摂取しているかもしれません。メニューを選ぶ際は糖質に糖質を組み合わせることは避け、たんぱく質や野菜がバランス良く摂れる組み合わせを意識することがおすすめです。テイクアウトやお惣菜なども、できれば野菜中心のメニューを先に一品選んでから他のメニューを組み合わせていくのも一つの方法です。

●抗糖化食品の活用

野菜や海藻、きのこ類などは糖をあまり含まないことから抗糖化食品とも呼ばれます。このような糖質をあまり含まないものから食べ始めると、急激な血糖の上昇を抑えるという説もあるようです。食事の最初、特に空腹時にはまず野菜料理やサラダ、たんぱく質など、抗糖化食品をゆっくりと食べてから次に進むとよさそうです。

●血糖値を上げにくい食品を選ぶ

白米より玄米、白いパンよりも全粒粉のパンの方が血糖を上げるスピードが緩やかなようです。玄米や全粒粉は精白したものよりもビタミン・ミネラルなどの栄養素も多く含まれます。果物もバナナやメロンよりもリンゴや桃は血糖を上げるスピードが遅いとされます。食品を一定量食べたときにどれだけ血糖値が上がるかを示す「GI値(血糖指数)」があります。GIはグリセミックインデックスの略で、GI値が高い食品ほど血糖値が急激に上昇し、GI値が低い食品は同じ量をとっても血糖値が上がりにくいとされます。食品を選ぶ際の参考にするとよいでしょう。

●食べるスピードを意識する

空腹のときはつい急いで食べてしまいがちですが、短時間のうちに糖が血液中に大量に送り込まれることになり糖化を促進しがちです。最低でも20回は噛むことを意識し、箸置きに箸を小まめに置くなどして食べるスピードをコントロールするとよいでしょう。

関連記事:GI値とGL値

参考:「糖化を防げば、あなたは一生老化しない」株式会社永岡書店、「50代からの「老いない体」のつくり方」株式会社三笠書房、「新しいタンパク質の教科書」株式会社池田書店

SHARE