UVインデックス
●紫外線がからだに与える影響
太陽から地表に降りそそぐ紫外線の量は太陽と地球の位置関係の変化により季節によって変動します。夏に比べると秋から冬にかけて地上に届く紫外線量は減少します。紫外線とは太陽光のうち可視光線よりも波長の短いものを指し、さらに波長領域によってUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分けられて性質が異なります。UV-Cは大気を進む間に成層圏オゾンと酸素分子によって全て吸収され地表に届きません。UV-AとUV-Bは地表に届いて肌やからだにそれぞれ違うダメージを与えます。
UV-Aは大気であまり吸収されずに地表まで届くためより影響を受けやすくなります。UV-Aは波長が長く窓ガラスや紫外線防止加工をしていない衣服を通過し、さらに肌の奥の真皮まで届いてコラーゲンやエラスチンを破壊します。UV-Aを長年にわたって浴び続けると、シワ、肌のタルミなど、肌老化の原因となることがわかっています。
UV-Bは大気中で大幅に減少しますが、一部は地表に到達しからだや肌にダメージを与えます。UV-Bの肌への作用は強く、日焼けやシミだけでなく表皮細胞やDNAを傷つける原因となります。
紫外線の眼への影響については急性の紫外線角膜炎と慢性の翼状片、白内障が知られています。 白内障は最も多い目の病気で、初期は水晶体が硬くなることで老眼が進行し、濁りが強くなると視力が低下し進行すると失明に至ります。
秋から冬にかけては紫外線量が減り、8月に比べて11月〜12月ではUVAは半分ほどに、UVBは1/5ほどになります。しかし、紫外線量は減るとはいえゼロになるわけではありません。量が減ってもUV-A、UV-Bの性質は変わることなく、冬の間も紫外線は肌やからだにダメージを与え続けています。
●紫外線対策の指標UVインデックス
紫外線が人体に与える影響を数値化した国際的な指標として、UVインデックスが広く用いられています。世界保健機関(WHO)などではUVインデックスを用いた紫外線対策を行うように世界的に奨めています。日本国内では環境省からUVインデックスが3以上の場合はできるだけ日差しを避け、8以上の場合はできるだけ外出を控えたほうがよいと明示されます。気象庁のウェブサイトでは日々のUVインデックスを地域ごとに知ることができます。
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