炭水化物の選択 雑穀

10穀米、16穀米など、雑穀入りご飯は近年ポピュラーになっています。

●栄養価に優れる雑穀

雑穀は近年、白米など一般的な主食を除く穀類の総称とされているようです。その特徴は多種類の栄養を含むことと食感のバラエティ、そして比較的長期間保存できることのようです。代表的な雑穀とそれぞれに含まれる主な栄養をご紹介します。

・黒米(紫黒米、古代米)

食物繊維、鉄分、マグネシウム、ポリフェノールの1種アントシアニンを含みます。

・赤米

日本の米のルーツとされ、ポリフェノールの1種タンニンを含みます。

・キビ

ビタミンB1、ビタミンB6、亜鉛、ナイアシンが豊富、ポリフェノールを含みます。

・ハト麦

良質なたんぱく質を含み、ビタミンB群も豊富。

・キノア

穀物では不足しがちな必須アミノ酸の全て、食物繊維、カルシウム、鉄分などのミネラル、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸を含む一方でグルテンは含みません。不毛な地でも栽培が可能であることから世界的に注目され、21世紀のスーパーフードと呼ばれることもあります。

・アマランサス

カルシウム、ビタミンB6、葉酸、鉄、亜鉛を多く含みます。種皮が柔らかいので精白しないで全粒で食べることができ、独特の香りがあります。

・ソバ

タンパク質、ビタミンB群、ミネラル、ポリフェノールの1種ルチンを含みます。ビタミンB2含有量は雑穀の中でも高くなります。

・ヒエ

タンパク質、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、カリウム、りん、亜鉛を含みます。冷めるとパサつきやすく調理に工夫が必要です。

・アワ

イネが伝来するまで日本で主食だったといわれます。パントテン酸の含有量が雑穀の中では多く、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシン、カリウム、鉄、亜鉛を多く含みます。あっさりとして食べやすい味です。

 

●食生活への取り入れ方

栄養豊富な雑穀を日々の食生活に取り入れたいものです。雑穀はそのままで食べられるものもある一方、下準備が必要なものもあります。ハト麦、キノアは、茹でて小分けにして冷凍、黒米、赤米はフライパンで炒って密閉保存しておくのがおすすめです。米に追加して炊飯する他にもパンやクッキーなどに混ぜる、コロッケ、ミートボール、ミートローフ、オムレツ、ハンバーグ、カレーなどに混ぜる、スープやパスタの具材として使う、ほうれん草などのお浸し、サラダにトッピング、もやしなどの野菜とあえ物にと、たくさんの活用法があります。ちょっとプラスすることで食物繊維、ビタミンB群などの不足しがちな栄養素を補うことができます。また、肉に混ぜることで脂質の摂取を減らす、サラダなどに雑穀を加えてエネルギー量を増やすというように、栄養面での加減にも役立てられます。雑穀にはそれぞれ独特の食感や味わいがあり、いつものお料理にプラスすることで新鮮で違った味わいが楽しめることでしょう。

参考:一般社団法人日本雑穀協会ウェブサイト

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