秋・からだの状態

●冬への備え

30度を超える夏から、零度ちかくまで気温が落ちる冬への過渡期にある秋。夏の暑さが年々、激しくなるにつれて、秋の期間が短くなっているようにも感じられます。しかし、短くなっても夏から冬へかけての秋は、からだが寒さの厳しい冬にむけて備えていく時期です。気候がよく、活動しやすい時期でありますが、日々を楽しみながらも、寒さの厳しい冬にむけて“備えていく”意識をもって、生活をおくっていきましょう。

●乾燥

高温多湿な夏の間と違い、秋になり徐々に気温が下がるとともに、空気が乾燥していきます。空気が乾燥すると、喉や肺からもうるおいが奪われがちで、喉や肺の粘膜が乾くと、ウィルスに感染しやすくなり、呼吸器にも負担がかかりやすくなります。また、肌や粘膜からもうるおいが失われがち。高温多湿の間は、自分の汗で、皮膚もうるおいを保っていましたが、気温が下がると汗の量も減り、肌を潤わせることがなくなります。このようなことから、気温が下がるとともに、からだ全体が、乾燥しやすい状態におかれることとなります。

●食欲

秋になると、人間のからだは自然に冬に備えるために、脂肪を蓄積しようとします。そのため、この時期は、「いくらでも食べられてしまう」というくらい食欲が増進する方もいるかもしれません。そのようなからだの欲求は、むしろ自然なものなので、無理に我慢せず、食べる内容でコントロールしましょう。お菓子や加工品を食べるのではなく、秋ならではの旬の食材を自分で調理して食べるのがおすすめです。旬の食材のなかでも、特にきのこ類は、カロリーが低く、栄養が豊富です。いろいろな調理法を楽しんでみては、いかがでしょうか。

●冷え

1日の温度変化が大きくなる時期です。特に女性は、足の冷えのケアを積極的にしましょう。足首、足先は、からだのなかでも冷えやすいところ。お天気がよいからといって、秋口にサンダルやミュールをはくのは要注意です。女性は血管を収縮させる筋肉の量が少ないので、心臓から遠いからだの末端の血流が滞りがち。低温の外気にふれることにより体温が下がり、さらに血流が悪くなります。さらに足首、足先は、重力で血液がたまり、循環しにくい箇所でもあります。足先がでる靴、足元を露出するファッションは、なるべく避け、足元を温かく保ち、適度にウォーキングやストレッチを行い、足元・足先の血流を促進させて、冷えに積極的に対策をとりましょう。

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