ストレスの認識

現代においては誰もが多かれ少なかれストレスを抱えているものです。ストレスがたまった、ストレス解消のために何かをする、など日常生活で口にすることも多いことでしょう。最近では、生命をおびやかす「キラーストレス」という言葉も聞かれます。ではストレスとはどのような状態を指すのでしょうか。蓄積するとメンタルの状態を不安定にし、疾病につながる可能性もあります。ストレスと上手に付き合いそして適切に対処するためには、まず自身のストレスに気付き、知ることが大切です。

●心とからだに出る反応

ストレスは心とからだにさまざまな反応として現れます。まず心では、不安、気分の落ち込み、イライラ、やる気が出ない、人と会いたくない、外出したくない、仕事に行きたくない、悲観的思考、否定的思考、楽しめないなどのような気持ちとなって現れてきます。気分の落ち込みは、日曜の夜や月曜の朝、正月明け、ゴールデンウィーク明けなど休み明けに現れやすいようです。日曜夜のテレビ番組が始まると憂鬱な気持ちになる傾向もその現れのひとつです。
一方からだには、不眠(眠れない、夜中に目が覚めるなど)、食欲不振、体重減少、過食、それによる体重増加、頭痛、胃痛、吐き気、嘔吐、下痢、息苦しさ、動悸、過呼吸、疲れやすい・・・などの反応になって現れてくることがあります。通学・通勤の電車の中でお腹が痛くなることが度重なることもあるでしょう。これらのからだの反応がある場合ストレスが原因かもしれません。ストレスがかかったときに心やからだのどの部分にどのように現れるかは、その人の性格や体質、生活環境によってさまざまです。

●ストレスの原因は?

これらの反応が心またはからだに現れたとき、何かストレスの原因になることがなかったかを考えてみます。ストレスの原因は年齢や状況によって異なります。学生であれば、入学。進級、クラス替え、交友関係、教師との関係、成績、受験、どれもがストレスの原因になり得ます。大人になると、恋愛、仕事の内容、職場での人間関係、結婚、妊娠、家族関係、健康、生活を維持していく上での不安、特に仕事上で人間関係や業務管理など悩みの範囲は広くなります。挙げ始めれば切りがないほど全てがストレスの原因となり得るものです。女性であればホルモンバランスの影響も大きくなります。
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●日常生活に支障をきたすようなら要注意

乗り越えようとする気持ちも大切ですが、我慢し過ぎないことが大切です。学校や職場でのストレスが強くなっていくとなんとなく憂鬱で、行きたくないという気持ちになります。でも行ってしまえば何とかなるうちは良いのですが、遅刻や欠勤を少しずつするようになってきたら具体的な対応が必要です。出かける前に体調が悪くなる頻度が上がったり人前で緊張することの程度が過ぎたり、また仕事や学校を数日間休んでしまうような、日常生活に支障をきたすような場合には何らかの方法を考える必要があります。

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