口臭・体臭の種類と原因

最近においに敏感な人が増え、その人の印象に大きな影響を与えるといわれます。また、においは体調や健康状態をあらわすサインの一つでもあります。

●口臭

口臭には大きく分けて生理的口臭と病的口臭があります。生理的口臭とは起床時、緊張時、疲労時、ホルモンの変化が起こるとき(妊娠時、月経期、更年期など)、にんにくなどのにおいの強い食品、アルコールの摂取によるものなど、概ね一時的なものが挙げられます。一方病的口臭とは口腔、消化器や糖尿病などの全身の疾患が原因で、慢性的なものが多くなります。

この中でも特に歯周病は35歳以上の日本人の8割がかかっているという報告があります。口臭の原因として特に多いとされ、注意したいものです。

●加齢臭、ミドル脂臭、更年期臭

皮膚には皮脂を分泌するための皮脂腺があります。この皮脂腺から皮脂がでて、汗とまじりあい皮膚表面のうるおいを保っています。年齢を重ねるとこの皮脂腺の中でパルミトオレイン酸と呼ばれる脂肪酸と、過酸化脂質の二つの物質が増え、これらが結びつき分解、酸化されるとノネナールという物質ができます。このノネナールが加齢臭のもととなります。ノネナールは男女共に産生されますが、男性のほうが皮脂の分泌が多いことから、加齢臭は40~50代以上の男性の問題としてよくとりあげられます。ノネナールは脂質が多い食生活やストレス過多で増えるといわれています。
30~40代ではミドル脂臭という別の体臭が問題になります。ミドル脂臭はジアセチルという物質が原因となります。ジアセチルは汗のなかに含まれる乳酸と皮脂が酸化してできる中鎖脂肪酸が結合することで使い古した油のような臭いが発生し、加齢臭よりも強く臭います。ミドル脂臭は後頭部から首筋の後ろ側で発することが多く、自分では気づきにくく周りの人には気づかれやすいとされます。
また、女性では女性ホルモンの分泌が減る更年期で、特に運動をしなくてもわきの下や顔、首などに時間や場所に関係なく大量の汗をかく人もいます。この汗にはアンモニアなどのニオイ物質が多く含まれることから臭いに悩まされる場合もあります。

●わきが

汗をだす汗腺には全身いたるところにあるエクリン汗腺と、わきの下やへその周りなどごく限られたところにだけあるアポクリン汗腺があります。エクリン汗腺は体温調節のための発汗、アポクリン汗腺は元来その人の体臭をだす役割をもっていましたが、人間が進化するうえで退化し、ごく一部だけ残っているといわれています。わきがはわきの下のアポクリン汗腺の働きが活発で多くの汗をかき、特別強い臭いを発する状況です。わきがは動物性脂肪を多く摂る食生活の国であるほど多いといわれ、日本人ではわきが体質は10%~15%ですが、欧米人では70%~90%がわきが体質といわれます。

●その他の体臭(頭皮、足)

皮脂分泌が活発である頭皮は皮脂の酸化や皮膚常在菌の代謝物の影響で、頭臭(あたましゅう)が起きやすくなります。睡眠不足やストレス過多、刺激物や甘い物を多く食べるとフケ症となりやすく、フケが多いと細菌の栄養源となり細菌が増えて臭いが強くなりがちです。それに加え汗や髪の毛に付着した排気ガスや空気中のあらゆる汚れも加わり、頭臭となりやすいのです。

足の裏にも多くの汗腺があり1日にコップ約1杯分の汗をかくともいわれます。足の汗は皮膚常在菌によって分解され、脂肪酸となり臭いを出します。足の裏は角質層が厚く新陳代謝によってはがれおちる角質の量が多いため、常在菌の繁殖も多くなり汗、皮脂とまざって臭いが強くなります。また、足は靴や靴下で長時間おおわれているため、常在菌が増えやすい状態にあることも原因の一つです。