難聴の予防策


普段から生活の中の音を意識して、耳の健康寿命をのばしましょう。

●加齢性難聴

私たちは生まれた直後から生活音の中で過ごしていますが、騒音や衝撃音など大きな音にさらされ続けると内耳にある蝸牛の有毛細胞がダメージを受けます。若いときはダメージをうけても再生することが多いようですが、年齢を重ねると再生がうまくいかなくなり徐々にダメージが蓄積するようになります。また、血管の老化が進むことで有毛細胞の状態が変わり難聴が進むことが少なくないようです。
このようにしておこる難聴を「加齢性難聴」と呼びます。通常は高い音から聞こえにくくなり、少しずつ進行するので自覚しにくいことも多いようです。難聴は生活の質や認知症とも密接に関係しますので、普段から耳の健康にも積極的に意識を向けたいものです。

●難聴の予防策

難聴は40代以降に本人が自覚しないうちに少しずつ進むケースが多いようです。日頃からテレビや音楽を小さめのボリュームで視聴するよう心がけ、騒音がある場所を避け、飛行機、電車、掃除機、ドライヤーなどの大きな音にさらされる時は、耳栓をして耳を守るとよいようです。電車は対向列車とすれ違う時に大きな音が発生するので、対向列車とすれ違いのない側にいると安心です。コンサートや観劇の鑑賞時にはコンサート用耳栓、イヤープロテクターなどを活用して適切な音量で楽しむこともおすすめです。また、1日8時間は静寂の中で過ごすことも大切なようですので、睡眠はできるだけ騒音のない静かな場所でとるのがよいでしょう。
耳が塞がった感じがする、音が響いて聞こえる、めまいがする、耳鳴りがする、耳が痛い、普段と違う耳垢(みみあか)がとれるなどの症状がある時は、耳鼻科を受診することをおすすめします。

参考:「「聞こえにくい」がなおる耳トレ」株式会社大和書房、「耳鳴り・難聴 耳鼻咽喉科の名医が教える最高の治し方大全」株式会社文響社、「難聴・耳鳴り・めまいを改善!耳は「首押し」で9割ラクになる!」株式会社河出書房新社、環境省ウェブサイト「水・大気環境局大気生活環境室「よくわかる低周波音」」、厚生労働省e-ヘルスネット「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)について」、全国健康保険協会ウェブサイト「心がけよう耳の健康と衛生チェック」

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