眼の健康のために
●毛様体筋ストレッチ
私たちの目はピントを合わせるときに毛様体筋という筋肉を使っています。遠くを見るときは毛様体筋を緩め、近くを見るときは毛様体筋を緊張させています。毛様体筋の伸縮運動を意図的に繰り返すことで、毛様体筋の機能をアップさせるのが毛様体筋ストレッチです。
顔から30cmくらい先の近くと、6m以上先の遠くを、交互に繰り返し見ます。例えばコーヒーカップを30cmほどの場所に置き10秒ほど見てから、6m以上先の目標物を10秒ほど見るということを10回繰り返します。
※室内で6m先の目標物を設定するのが難しいときは2m先でも問題ありません。
●目を温める
温めることにより目の血流を改善し眼精疲労を軽減することが期待できます。私たちの目は常に涙に覆われ保護されています。涙は目を守る『透明な皮膚』とも呼ばれ、水分と油分、その他のさまざまな物質で構成されていて、中でも油分の状態が涙の質に特に関係します。油分は上下まぶたに無数にある『マイポーム腺』から分泌されていますが、目が冷えると油分が固まりマイポーム線を塞いでしまい、涙の成分がほぼ水だけとなり目から潤いが失われやすくなります。目を温めてマイポーム腺で固まっている油を溶かすことで涙の質が改善され、ドライアイの対策にもなります。
目の温め方はホットタオルがおすすめですが、手軽な方法として両手を擦り合わせて温め(気温が高い時期は擦り合わせずに)、手をカップのようにして閉じた目を優しく包み込むように覆い温める方法もあります。
※結膜炎、目のアレルギー症状、目の充血、目の腫れ、かゆみなどがみられるとき、目をぶつけた後などは、目を温めないでください。
●生活習慣
血流をよくする有酸素運動は無数の血管が通っている目にも大切です。ウォーキングやジョギングなどでからだを動かすことは、全身の血流をよくし血液にのって目に運ばれてくる酸素や栄養のめぐりを改善します。
目のために日常的に実践したい2つの習慣があります。1つは日中の一定時間を屋外で過ごすこと。毎日2時間から2.8時間以上外で遊んでいる子どもは、近視になりにくいというデータがあります。大人が2時間を屋外で過ごすというのは難しいかもしれませんが、機会を増やすことを心掛けましょう。朝夕に近隣を散歩するというだけでもよいようです。また、屋外で過ごす際には目にダメージを与える紫外線や花粉症への対策をとることがおすすめです。もう1つの習慣は室内にいても定期的に離れた目標物を見ること。近くだけを見ていると目は毛様体筋を緊張させ、近くにばかりピントを合わせることになります。デスクワークや手元の作業を多くする方は区切りのよいときに窓の外を見る、難しいときには少し離れた物に目をむけることを習慣化するとよいでしょう。
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参考: 「眼科医だけが知っている一生視力を失わない50の習慣」「「目トレッチ体操」で近視や老眼、白内障、飛蚊症を改善する」SBクリエイティブ株式会社