花粉症 食からの対策

花粉症の対策としては、必要な栄養素をバランスよく摂取できる食事を常に心がけ、更には、免疫力を高め、アレルギー症状を緩和する食材、粘膜を保護・修復する食材などを意識してみるのもよいでしょう。休養をとることとストレスをためないことも加え、総合的な対策が大切です。

●免疫力を高める食材

免疫力のバランスを高め、免疫機能を高めるためには、ファイトニュートリエントを豊富に含む食材を上手に活用するとよいでしょう。ファイトニュートリエントには、免疫細胞を活性化する働きがあるといわれ、自然界で主に植物が紫外線等から身を守るためにもつといわれる成分です。ポリフェノール群、カロテノイド群、イオウ化合物群などに分類され、その数は数千以上といわれます。身近な食品の中では、野菜や果物全般、きのこ類、イオウ化合物を含むニンニクやタマネギに加え、蕎麦、カカオ、緑茶など多くの食材に存在します。また、ヨーグルト、納豆、味噌などの発酵食品や、食物繊維を多く含むごぼうやレンコン、たけのこなどの根菜は腸内環境を整えることで、免疫力アップを期待できます。
関連知識:ファイトニュートリエント

●アレルギー症状を抑える食材

免疫調整に役立つ食材、症状の原因となるヒスタミンの働きを抑制する食品があります。魚の脂に多いEPA、DHA、ビタミンCを含む果物やジャガイモ、ビタミンB6が豊富な魚などを意識するとよいでしょう。またαリノレン酸を含むシソ油や、最近では、甜茶、緑茶やハーブのリコリスなども注目されています。

●粘膜を保護・修復する食材

花粉症対策のひとつとして、花粉を体内にできるだけ取り込まないことが大切です。そのためには、目や鼻、腸の粘膜の働きをサポートする食材を摂りましょう。粘膜を強化するムチンを含む納豆、レンコンや、皮膚細胞を構成するビタミンAが多い緑黄色野菜がおすすめです。また、たんぱく質の合成や分解に関与するビタミンB2やB6も大切で、卵、大豆や大豆製品、牛乳や乳製品に多く含まれます。そしてビタミンCやコラーゲンは美肌によいことが知られていますが、美容面だけではなく皮膚や粘膜の健康にも重要です。こういったことから果物や野菜全般、良質のたんぱく質の摂取を心がけるとよいでしょう。近年知られるようになったビーポーレン(蜂花粉)などもアレルギー症状を軽減する作用があるとされています。
基本となるのはバランスのよい食事です。上記のような食品だけを過剰に摂取することがないようにしましょう。
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