フェムテック「更年期」

●更年期に向き合う

女性のからだはライフステージによって変化します。エストロゲンの分泌量が急激に減り、さまざまな不調がからだに現れる時期が更年期です。エストロゲンの作用は、骨、血管、脳、筋肉、肌とからだ全体に及ぶので、分泌量の減少はからだに大きなマイナスの影響を及ぼします。日本女性の平均閉経年齢は約50歳で、おおよそ45歳から55歳頃にかけて更年期となります。更年期に現れるホットフラッシュや疲労感などの自律神経症状、気分の落ち込みやイライラなどのメンタル不調、そのほかにも肌、口、膣の乾燥や頻尿などが主な更年期症状です。更年期症状は個人差が大きく、生活に支障がでる人もいれば全く問題なく乗り切る人もいます。このようなからだの変化は誰にでも現れ、その対処の一助としてフェムテックがあります。
症状が更年期によるものなのか他の要因によるものなのか気になる方向けのオンラインサービスもあります。女性ホルモンの状態を確認する簡易検査キットを使用して自宅で採血して郵送すると、検査結果と医師によるアドバイス、セルフケア情報などがマイページに届きます。
更年期症状がつらく生活に支障がでる場合は更年期障害となります。その治療にはホルモン補充療法(HRT)や漢方療法、カウンセリング、向精神薬などがあり、いずれも婦人科や更年期外来などを受診することから始まります。

●カウンセリング

受診するほどではないけれども相談をしたいというときには、オンライン相談サービスを利用してもよいかもしれません。「産婦人科オンライン」や「TRULY(トゥルーリー)」ではLINEのチャット機能を利用して相談ができるようです。更年期の症状や性の悩み、膣の状態の悩みなど、一人で抱えがちな悩みを専門家や医師がサポートします。

●骨盤底筋と膣トレーニング

閉経すると骨盤の底にある筋肉組織や骨盤底筋が変化します。膀胱や子宮を支えている骨盤底筋は意識的に鍛えないと衰えます。骨盤底筋はくしゃみで尿がもれるなど排尿のコントロール、膣の緩み、骨盤内の臓器が下がるなどの症状につながります。そこで取り組みたいのが膣トレとも呼ばれる骨盤底筋トレーニングです。寝た姿勢、座った姿勢、立った姿勢で膣や肛門を引き締める、緩めるを繰り返し行うことが基本で、続けることによって効果が期待できます。トレーニングの詳細は動画サイトなどで紹介されています。また、骨盤底筋トレーニング専用グッズやアプリと連動するトレーニンググッズもあります。

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参考:「365日機嫌のいいカラダでいたい。現代を生きる私たちのヘルスケア・アップデートブック」株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン、「「閉経」のホントがわかる本 更年期の体と心がラクになる!」株式会社集英社

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